容器内の底についた刃が回り、食材を粉砕・撹拌する調理器具。世界で初めて発明されたのは1922年の米国。日本では1948年に発売されたが需要は少なかった。強弱2段スイッチ付きの六角形ガラスボトル型が5年後に発売された頃から生ジュースがブームとなり、1950年代にミキサー需要は急増する。その後は氷でも砕く強力パワー、静音性、洗いやすさなどの性能が進化している。スープ、ドレッシング、離乳食や、2012年に流行したスムージーなど、幅広い料理に活用できる。

広島湾にある厳島は「安芸（あき）の宮島」とも言われ、日本三景のひとつ。全国に500社ほどある「厳島」と名を持つ神社の総本山で、593年頃に創建されたのが始まり。1168年に平清盛（たいらのきよもり）が厳島神社の大規模改築を行った際、島全体に神が宿ると考えられている為、その地を傷つけないように壮大な社殿は海に造営された。境内（けいだい）から約200m沖合いに建てられた、高さ約16m、2本の主柱間約11mという朱色の大鳥居がシンボル。1996年にユネスコの世界文化遺産に登録されている。

約3400万～2400万年前（新生代古第三紀漸新世（ぜんしんせい））に生息していた巨大なサイである。角（つの）はなく、長い首と脚をもち、現生のキリンのような食生活を行っていたと推測される。2015年に中国で見つかった新種「パラケラテリウム リンシャエンセ」は、体重が24tとアジアゾウ5～6頭分に相当すると見られる。これは、それまで史上最大の陸生哺乳類とされてきたナルバダゾウを超えている。絶滅の原因は気候変動の他、生息地を拡げてきたゾウ類との競争に敗れた説などがある。

アーモンドパウダー、卵白、バター等を使用したフランス発祥の焼き菓子。17世紀の聖母訪問教会で原型となる菓子が生まれた。フィナンシェはフランス語で「金融家」「資産家」を意味し、金の延べ棒を模した黄金色の焼き色と長方形が特徴である。1890年刊行の菓子覚書には、この形は、パリの金融街に店を構える菓子職人が、多忙な金融マンがスーツで手軽に食べられるよう考案した、と記されている。製造過程でバターを火にかけ、しっかりと焦がして加えることも大きな特徴である。

1908年生まれのドイツ人実業家。1939年、ドイツ軍侵攻のポーランドに移住して軍用琺瑯（ほうろう）容器工場を買い取り、ユダヤ人を雇って成功する。やがて、ナチス政権がユダヤ人を虐殺する目的でアウシュヴィッツ収容所などに送り込むのを知り、工場移転にはユダヤ人労働者が必要として約1200人を救った。不当な弾圧に抵抗し自らの命まで賭けようとした生涯を描いた映画「シンドラーのリスト」をユダヤ系アメリカ人のスピルバーグ監督が1993年に制作し、その名を世に広めた。